以前のように朝の時間がダルくって、学校に行きたくない気持ちは日に日に増すようだった。
朝、ギリギリの時間に学校に着くと、いつものようにバタバタと騒がしい生徒の波。
「はぁ……」
それを見て、私は一つため息をついた。
自分の下駄箱に手を掛けた時、いつもの騒がしさと少し違うことに気付いた。
「あっちの掲示板にもあったらしいよー」
「えー!?見に行こう」
「ねー!職員室前にもだってー!」
遅刻寸前で来た生徒ではなく、あきらかに、既に学校に来ていたであろう生徒たちが、学校を走り回っている。
「?」
なんの騒ぎ?
私は不思議に思いながら、下駄箱を開けた。