ただ、君の隣にいたいだけ

ダメだ。全然集中できない。目の前で繰り広げられてるヒーローショー。


明海の好きなナイトレンジャーが怪人たちと戦っているのにあの中の人たちの恋愛模様をどうしても想像してしまう。


それだけならまだしも明海の隣だというのにあの構えがなってないやらもう少し足は上げなきゃなんて本当に文句が嫌でも聞こえてくる。


でも、確かに視点を変えたら興味を全く持たなかった私でも別の意味で楽しめる。あながち亮輔さんの言ってたことは間違いじゃないのかも。


まあ楽しみ方も興味の持ち方も普通じゃないけれど。



「どんなことがきっかけでもいいんだ。花菜ちゃんが興味を持ってくれたら」



確かに恋愛模様は気になるし、そういう風に考えたら別のドラマが生まれて夢中で見てしまう。


それにさっきいろいろ言ってた専門用語もなんとなく知りたい気がして亮輔さんの仕事に少しだけ興味が湧いてきたかも。



「正義の剣が悪を切り裂く!!
剣聖戦隊 ナイトレンジャー」



ヒーローショーは佳境。ようやく5人揃った。最初出てきたのはレッドでその次はピンクとブルー。最後にグリーンとイエロー。


せっかくヒーローショーなんだから最初から5人にすればいいのになんで最後のこんな佳境までバラバラなんだろう。


それになんだか声にも違和感。私は本物をそんなに知らないけれど棒読みにも聞こえるし、声が合ってない気がする。



そんなこと子どもたちには気にならないのかもしれないけど大人はやっぱり気づくよね?



あれ、そう考えるとこのヒーローショー、いっぱい疑問点が湧いてきた。