ただ、君の隣にいたいだけ

頑張ろう、私も。なんとか自分を奮い立たせて新春のヒーローショーの練習に邁進していた。それなのに、寄りにも寄って当日はまたも大粒の雨模様。


私が入ってくるまではあまり雨に降られることもなかったらしいから雨なのかもしれない、私が。



「天気は仕方ないよ。今日も握手会出来て子どもたちは喜んでたんだからカナッペが気にすることじゃないさ」



萩原さんの言葉にみんなが頷いてくれてやっぱり私はこのメンバーに励まされてばかりだなとつくづく思う。亮輔さんが出て行って連絡もなくなってしまって空っぽ状態の私を潤してくれるアクシーズのメンバー。


一年前までは誰も私のことなんて理解してくれない。分かってくれないと思っていたのに今ではもう胸を張ってここが私の居場所だって言える。


たとえもう亮輔さんが戻って来なくてもずっとここにいたい。



「ファミリーパークでのラストショーの日が決まった。3月25日の日曜日だ。その日は本当にアクシーズだけのラストショーになるから。みんな、そのつもりで!!」



2月初旬、野村さんがみんなを集めてそう言った。あれから私はアルバイトを掛け持ちするようになった。少しでもお金を貯めて絶対に亮輔さんに会いに行きたいから。


亮輔さんは忙しくて夢を叶えて私のことなんて忘れてしまったけれど私はやっぱりもう一度亮輔さんに会いたい。