ただ、君の隣にいたいだけ

手には念願のペアのペンダント。箱も可愛くて嬉しいな。予算ギリギリでお買い物は出来ないけど大満足。


でも、お腹は空いたな。さすがに牛丼は一人では入れないから軽くパン屋さんでパンとパックのジュースでも買って一息入れよう。ショッピングモールを後にして駅前のパン屋さんに急ぐ。


あーもうお腹の音鳴りそう。小さな町のパン屋さん。お財布とにらめっこしてソーセージパンとパックのオレンジジュースを買って席に着く。パンにがぶりと噛り付き携帯を見ると亮輔さんから着信が入っていた。


着信?どうしたんだろう?幸いテラス席でお客さんも私だけ。気になるなと掛け直すことにした。


数回のコール音。久しぶりに亮輔さんの声が聞けるのはやっぱり嬉しいし、ちょっぴり緊張。見られてるわけでもないのにオレンジジュースで喉を整えて無駄に前髪なんかも弄ってしまう。



「も、もしもし??」



「ヤバーい!掛け直してきたの?亮輔からじゃないって」



聞こえてきたのは亮輔さんの声じゃなくて甲高い女の人の声。ふざけた笑い声。でも、これは亮輔さんの携帯。


亮輔さんはこの人と一緒にいるんだ。やめろよと少し近い距離でやっと聞こえてきた亮輔さんの声。



「ご、ごめん!花菜ちゃん。あいつが勝手に掛けたみたいで。ごめんな、あいつこっちの知り合いでみんなで今、集まっててさ」