「はーい。じゃあ最前列の子たちから順番に左端の階段から上って立ち止まらないように順番に全員と握手していってください。終わった子たちは右端の階段から下りて行ってね」
綾羽さんの誘導で子供たちが階段を上ってくる足音が聞こえてくる。短大の時の実習のときは、紹介されて顔を上げた瞬間子供たちの怪訝な表情が目に入った。私のことを誰だと見る視線。相手は子供なのに妙に機嫌を取ることばかり考えて気にして失敗した。
でも、今はここに集まってくれている子供たちが大好きなナイトレンジャー。もう失敗なんてしたくない。あの暗闇には二度と戻りたくない。
「今日は、来てくれてありがとうな」
たどたどしいながらもしっかりとレッドを熟す拓馬くん。他のみんなもちゃんとナイトレンジャーになってる。後は、後は私だけ。ナイトグリーンとの握手を終えた一番最初の子が私の前に立つ。トンと亮輔さんに合図をもらい手を差し出すとそっと握ってくれた。
「雨の中来てくれてありがとう」
「あのね、おてがみかいてきたからもらってくれる?」
手紙?少しの視界から目を凝らすと小さな男の子がゴソゴソとポケット越しに手紙を出そうとしている。
でも後ろからはたくさんの子供たちがつかえてる。この子だけ特別扱い出来ない。
「明海、俺が預かって責任持ってピンクには渡しておくから後ろのお友だちが待ってるよ。明海は賢いからわかるだろ?」
「あれ?おにいがいる。どうしたの?」
「おにいは今、仕事中。ほらっおしゃべりしてたらお友達がどんどんやってきて後ろのお友達がなかなか握手できないからまたおじいちゃんの家から帰ったらゆっくり話そうな」
「うん、おにいとはなしする。おにぃ、おしごとがんばってね」
綾羽さんの誘導で子供たちが階段を上ってくる足音が聞こえてくる。短大の時の実習のときは、紹介されて顔を上げた瞬間子供たちの怪訝な表情が目に入った。私のことを誰だと見る視線。相手は子供なのに妙に機嫌を取ることばかり考えて気にして失敗した。
でも、今はここに集まってくれている子供たちが大好きなナイトレンジャー。もう失敗なんてしたくない。あの暗闇には二度と戻りたくない。
「今日は、来てくれてありがとうな」
たどたどしいながらもしっかりとレッドを熟す拓馬くん。他のみんなもちゃんとナイトレンジャーになってる。後は、後は私だけ。ナイトグリーンとの握手を終えた一番最初の子が私の前に立つ。トンと亮輔さんに合図をもらい手を差し出すとそっと握ってくれた。
「雨の中来てくれてありがとう」
「あのね、おてがみかいてきたからもらってくれる?」
手紙?少しの視界から目を凝らすと小さな男の子がゴソゴソとポケット越しに手紙を出そうとしている。
でも後ろからはたくさんの子供たちがつかえてる。この子だけ特別扱い出来ない。
「明海、俺が預かって責任持ってピンクには渡しておくから後ろのお友だちが待ってるよ。明海は賢いからわかるだろ?」
「あれ?おにいがいる。どうしたの?」
「おにいは今、仕事中。ほらっおしゃべりしてたらお友達がどんどんやってきて後ろのお友達がなかなか握手できないからまたおじいちゃんの家から帰ったらゆっくり話そうな」
「うん、おにいとはなしする。おにぃ、おしごとがんばってね」

