『じゃあ、また明日な』

「うん。」

玄関口まで送ってくれた海斗に手を振り、笑顔を見せる。

部屋に戻れば虚しさが、また募って涙が溢れることを知っているからこそ、この一秒一秒を慈しむように。

海斗が見えなくなったことを確認して家に入れば、崩れ落ちるようにソファに座り込んでクッションを抱き締める。