気付けば、車のブレーキ音が聞こえた。

「……あ…っ」

軽い、清の身体は、簡単に飛ばされ、地面に叩きつけられたときは、呼吸の仕方を忘れたようになっていた。

(いた…くる…し……痛いよ痛いよ息出来ないよ…)

「…っ…か、は…ぁっ」

朦朧とする意識の中で、清が当たってしまった濃ゆい青の車から出て来たのは、清の、知る人物だった。

「…!……っ、ぁ…げほっ」

(薫…さん…?)


その人物を確認してから、清は意識を手放した。