【短編】あなたの腕

あなたの腕が再び伸びて。


気がついたら私はあなたの胸に頬をつけていた。


真っ白なシャツにファンデーションがついてしまわないかと思ったけど、あなたが強く強く抱きしめてくれたから、そんな心配やめて私もあなたの広い背中に腕を回した。


一日中外回りをしていたから

スーツからは太陽の匂いと排気ガスの匂いと汗の匂い。

それは愛しいあなたの香り。