【短編】あなたの腕

「待ってください!」


さっきの困ったように言った言葉よりもあなたの声は大きかった。


もう見ることはないと思っていたのに。

またあなたの顔を見てしまったよ。



予想に反してあなたの顔は赤く染まってて。


期待を持たせないでと私の心は泣き出した。