「酒井! あいつどこいった?」 わたしの名前を呼ぶ彼の声に わたし以外の多くの女子が反応する。 みんな酒井かよ。 「郁美なら図書館じゃない?」 「あいつ連絡しても何時間も返ってこねーし。 心配させやがって。」