電気を消し板の間に目を向けると、障子越しに編集長のシルエットが映る。
本当に仕事熱心な人で、キーボードを打つ音が止む気配がない。
こんな風に、締め切り間近になると、会社で仕事をしてたんだと思うと切なくなる。
みんな、泊りがけで仕事をする編集長を毛嫌いするんだから。
確かに、無精髭は汚らしいかもしれないし、お風呂に入ってないかもと思えば、近づきたくない気持ちも分かる。
だけど、本当に仕事に熱心なだけで、清潔感のない人じゃないし、さりげなく気配りは出来るし、それに普通に見ればかなりのイケメンじゃない!
それを、どうしてみんな嫌がるんだろう。
もっと、編集長の良さを知ってもらいたいのに。
わたしがアピールしちゃおうかな。
でもそうしたら、ムダにライバルを増やすことになるかも…。
編集長から貰ったキーホルダーを握りしめながら、あれこれ考えている間に、いつの間にか夢の中へと吸い込まれていったのだった。

