好きな人から、恋愛成就のお守りを貰うなんて、考え方によっては縁起がいいのかも。
わたしの恋愛を応援してくれるなら、叶えて欲しい。
部屋に戻ったわたしたちは、用意された懐石料理を堪能した。
これも記事を書く仕事の一つで、こういう時は、今の仕事を美味しく思う。
その後は、残った原稿の下書きを終え、仕事がひと段落ついたところで、編集長から貰ったキーホルダーを眺めていた。
「よし、平瀬はそろそろ寝ろよ。オレの布団は、端に寄せるから」
「えっ!?」
ついボーッとしていると、いつの間にか編集長は座卓を片付けていた。
「あっ、いいですよ。そのままにしておきましょうよ」
「そのままって…。いくらなんでも、近くないか?」
料理が終わると、仲居さんが布団を敷きに来てくれたけれど、完全に二組がくっついて並んでいる。
「大丈夫ですって。それより、編集長も早く休まれたらどうですか?明日も忙しいのに」
どうせ並んでいても、わたしたちが引っ付いて寝るわけじゃない。
それに、少しくらい近くに編集長を感じたかった。
「まあ、平瀬がいいなら…。オレはまだ仕事をするから、先に寝てて」
渋々納得した編集長は、椅子とテーブルが置かれている板の間へ移った。
そこには、いつの間に置いたのかパソコンがある。

