編集長が自宅まで送ってくれた理由は、どうやら出張の話をしたかったかららしい。
なにせ、自宅に着き車を降りる間際、明日は終日不在だから、今夜話が出来て良かったと言われたのだ。
車を降りても、絵美さんにしていた『クラクションを鳴らす』は、わたしにはしてくれなかったし、悲しいくらいにアッサリと別れてしまった。
「だったらさ、香乃子から告白しちゃえばいいのよ」
さっそく弥生に愚痴の電話をすると、キッパリと言い切られてしまったのだった。
「告白?とんでもないよ。ハッキリ言って、全然見込みないもん」
ベッドへ寝転がって電話をする自分は、どう贔屓目に見ても女子力がない。
そんな自分が告白だなんて、まるで想像もつかなった。
「だけど、告白して前に進むこともあるでしょ?会社じゃモテない編集長でも、関係ない人にはイケメンに映るかもしれないじゃない」
「うーん。ちょっと言葉に引っかかりを感じるけど、弥生の言うことも一理あるかなぁ」
告白して前に進むか…。
でもそれって、かなりの賭けな気がする。

