プロジェクトメンバーの発表があり、意外な人選に驚いた。
リーダーはもちろん亮平で、早川さんは纏め役だ。
その他、わたしと須賀さんに住吉さんがいる。
二人とも、亮平をよく思っていない人だから、かなり驚きだ。
「それじゃあ、みんなには今から約半年間、プロジェクトのメンバーとして動いてもらうから。遠慮なく意見を出し合って欲しい」
「はい!」
会議室に集められたわたしたちは、さっそく亮平からゲキを飛ばされたけど、想像以上にまとまっている。
あんなに亮平にケンカ腰だった須賀さんも、亮平にビクビクしていた住吉さんも真剣な眼差しだ。
「じゃあ、まず始めにソフトプログラムなんだけど、電子として配信する為にソフトを使いこなさないといけないんだ」
亮平の説明に、みんなメモを取っている。
わたしも遅れまいと、ペンを走らせた。
「そこで、ソフトを内蔵しているメーカーの人から、一週間ほど講習を受けることになってるんだけど…」
と言いながら、亮平は早川さんを見た。
おそらく、担当は早川さんらしい。
すると、早川さんは満面の笑みを浮かべたのだった。
「講習のインストラクターは、実は兄なんです」
兄…?
ということは、修司さんてこと!?
何で!?

