ランチの約束をしっかり覚えていた弥生は、昼休憩になり声をかけてきた。
弥生には、亮平との事を話すつもりで、ビルから少し離れたイタリアンの店を提案したのだった。
そこで、付き合うことになったことを話すと、弥生は予想通り驚きで目を丸くした。
「一体いつの間に?でも、スゴイじゃない香乃子。良かったね」
「うん。ありがとう。だけどさ、さっきも言ったけど…」
「素っ気ないってやつ?うーん。あんまり編集長のことを知らないから、断定的に言えないけど、釣った魚にエサはやらないってタイプなのかな?」
何それ!?
「ど、どういう意味?」
「だから、付き合うまではマメで優しい彼も、付き合った途端、素っ気なくなったりするわけよ。編集長も、そうなんじゃない?」
あり得る。
亮平なら、弥生の言うことも当てはまるかも。
呆然とするわたしに、弥生は続けた。
「それか、周りの目を気にしてるんじゃないかな。編集長って評判がイマイチじゃん。香乃子に手を出したって、マイナスイメージを持たれるのが嫌とか?」
「マイナスイメージって、そんな…」

