「・・・いいから手、離してくれない?」
「やだ。もっと一緒にいたい・・・」
だってこうでもしないと私は麻生くんに触れられない。
私が俯いていると、麻生くんのため息が聞こえた。
困ってるし怒ってる・・・ワガママって分かってるけど離れたくない。だって麻生くんは2組だけど私は3組なんだもん。寂しいよ・・・
今だって授業が終わった瞬間に麻生くんのクラスにいって私から会いにいったんだもん。私が会いにいかないと会えないじゃん。
だから後少しだけ・・・
「・・・離してよ」
「・・・・ぃゃ・・・」
小さい声で呟いた。
「はぁ・・・どーせまた来るんだから会えるでしょ」
「へ・・・?」
それって・・・
「また会いに行ってもいいの?」
戸惑ってると優しい声で返ってきた。
「ダメって言ったって来るでしょ」
優しく微笑んでくれた。
その笑顔にきゅんきゅんしながら、私は嬉しくてどんどん笑顔になる。
「うんっ!!来る!!這いつくばってでも来ますっ!」
「気持ち悪いからそれはやめて」
また、いつものクールで毒舌な麻生くんに戻っちゃったけど、やばい。すっごい嬉しい!
「麻生くんが好きだー!大っ好きだー!」
「俺は大っ嫌い」
おぉうっ・・・
軽く振られた気が・・・
でも、負けてたまるか!いや、勝負してないけど負けないぞっ!!
いつか私を大好きにしてやるからなー!