結局帰りは雄大と帰ることになったから、由愛には連絡だけ入れといた。
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ごめん!今日帰れなくなった。
12:53 ホントごめんね
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あたしの家は結構近くて、歩いて20分ぐらいのところだ。
歩くのは案外嫌いじゃないし、登校は徒歩かバス。
入学式の日はバスの時間が合わなくて、走って登校した。
雄大は自転車通学みたいで、後ろに乗せてくれた。
「ごめんね?重くない?」
「全然!重さなんて感じないよ」
「ありがとう」
道はあたしが教えながら進んだ。
「あそこよく行くんだ!」
右の遠くにビルが見える。
それを指差しながら雄大が言う。
「家、あの辺なの?」
「うん!」
あたしの家はこの信号を渡って左だ。
雄大の家とは真反対みたい。
「あ、じゃあここでいいよ!
あたしあっちだから」
雄大の自転車からぴょんとおりた。

