<志織said>

「し……おり……しおり……志織!」

「えっ何?」

「何じゃないよ~もう昼だよ~」

昼って…えええええー
私3時間近く寝てたの!?
ある意味すごい…私…

「おい、ちょっと来い」

「えっ……」

覇者の1人が私の腕を引っ張って歩き出した…

「ちょっ………どこに行くの」

「…」

「離して……」

「うるせー」

なんで逆ギレされたんだろう…
てか本当にどこに行くんだろう…

「着いたぞ」

着いた先はなんと……
屋上だった…

「入れ」

何こいつ、すごい俺様で上から目線なんだけど…

「座れ」

何こいつすごいうざい…
キレてもいいかな…
だめだ。抑えて、抑えて…

「何の用ですか」

「そんなに怒らないで…知らないかもしれないから紹介させてね」

ハー… 
何のためにこんなことするの…
どうせ、関わらないのに
聞くだけ、聞いとくか…

「じゃあ、龍からね」

「あぁ、俺は総長の藤谷龍だ」

この偉そうな、黒髪の奴が藤谷龍、神龍か…

「おれは副総長の藤崎綾だ」

この金髪の奴が藤崎綾、神鬼か…

「あとはめんどくさいからまとめて名前だけ言うね…俺が拓真でこいつが健でこっちが奏で」

この敬語の奴が拓真で
さっきから静かな奴が健
チャラそうな奴が奏で

「最後は君だよ」

私もするの…
しょうがないな…

「有田志織です…」

こんな感じでいいかな…

「うん、よろしくね志織ちゃん」

よろしくはしないけどね…

「それで用って何ですか?」

「あ~それねぇ~まず…朝、門を軽々と飛び越えたよね…何かやってたの?」

 ギクッ!

み、見てたの…
なんていえばいいのかな…

「た、体操を少しだけやってました…」

嘘だけど…

「ふ~んそうなんだ」

信じてくれたかな…

「志織ちゃんって族とかに入ってるの⁇」

 ギクッ!

「ど…どうしてですか⁇」

「志織ちゃんの情報って1つも出てこないんだよね…ロックされてて…」

 ギクッ!

それは…私がロックしてるからね…

「それはどうして…何か隠してるの⁇」

「いえ…別に…」

少し本当のことを取り入れて嘘をつこうかな…

「だ、だれにも言わないって約束してくれますか…」

「あぁ…」


「私、社長令嬢なので、周りの人に襲われたりしないように

   母が知り合いに頼んですべてを隠したんです…」

半分ほんとで半分ウソ…
ウソはつくなって言われてるけど、
今回はしょうがない…

「じゃあこれでいいですか…失礼しますね…」

早く…この場から去りたい……

「なんですか? 藤谷君…」

離せよ…
腕をつかみやがって…

「お前さぁーそれ、ダテメだろ」

 ギクッ!

「そ、そんなわけないじゃないですか…」

こいつ案外鋭い…

「ウソつくなって」

 ガチャッ!

「ちょっ…」

「ほらなお前、視力いいだろ」

勝手に眼鏡をとりやがった…

「龍、三つ編みもとってみたら?絶対に今よりましになるよ?」

み、三つ編み!?!?
ほどいたら駄目だよ…

「こうか…」

 シュルッ!

「「「「「(可愛い)///」」」」」

最悪…
本当にほどきやがった…

「おめぇ///」

「し、志織ちゃん///」

「まじで///」

「///」

「…可愛い///」

なんでみんな固まってるの
確かに私は可愛くなさすぎるけどさ…

「もういいですか」

ちょっといつまで腕をつかんでるのよ…
いい加減キモイんだけど…

「離せよ…(殺気)」

5人「…(殺気つよ)」

ちょっと殺気が出ちゃったけど大丈夫だよね…
少しだけだったし…
神龍が腕を話した瞬間
私は教室に向かって走った…