目が覚める。清々しいほどの、朝だ。雀の鳴き声が聞こえる。
欠伸を1つ、2つ。そして、3つ...をしようとした。
私は固まった。口を開けたまま、固まった。
「相変わらず...でかい口してるな。遥菜(はるな)」
「...え?」

思わず目をこする。しかし、光景は変わらない。...これは夢だ。夢だ。夢だ。
再び、ベットに潜る。
「寝ぼけてるのか?遥菜ぁ
もう、朝だぜ?」
ガバリと布団を取られる。

間違いなかった。これは夢でなく、現実だ。けれど、現実味のない、現実だ。

死んだはずの彼―――、流(りゅう)が、そこにいた。

私は今世紀、ないくらいの声で
「ええええええええええええええええええええええええええええええ!」
と叫んだ。