「おい、なんでこっち見んだよっ!」
村上はそういってあたしに背を向けて座る。
今、村上の顔赤かった。
え?照れた?
あたしは四つん這いになって、村上の前へと回り込む。
だけど、村上は、顔を見せたくないらしく、再びそっぽを向いてしまう。
「なんで、顔見せないんだよっ!」
そういって、あたしは再び、回り込むと村上は勢いよく立ち上がった。
そして、そばに転がっていたボールを拾って、センターラインに立つ村上。
そして、スッとシュートの体制に構える。
何する気?
もしかして、そこからシュート打つ気?
「お前さ、これはいったら、俺と付き合えよ。」
「え…ちょ…。」
そういって、村上はあたしの返事も待たずに、綺麗なフォームでシュートを放った。
__ガコン…
リングへとボールはあたり、あっけなく、ボールは体育館の床にバウンドする。


