アイツ限定









「…っ…お前、軽っ!」





…あれ…痛くない。


それどころか、あたしの腰に何かある。


あたしは恐る恐る目を開けた。


そこには…村上?



え…なに…この状況。


今あたし、村上に体重預けちゃってる感じ?



「お前、ちゃんと食うもん食ってるのかよ。」



村上は、ため息交じりで、すっとあたしをあっという間に持ち上げた。


…何、この恥ずかしい体制は。


これが、世に言う、お姫様抱っこってやつ?



「く、食ってるよっ!ってか下ろせっ!」



あたしは恥ずかしさのあまり、手足をバタバタさせる。


だけど、村上は、全く動じない。