嫌だ…なんで… どこに行くの。 誰か… 助けて…助けて… … 「…マリっ!!」 「…はっ……! ぁ……夢…か…」 目の前には松木家次男の優兄の顔がある。 聞こえてくる、小鳥のさえずり。 まだ、太陽顔を出すには早い朝の4時。 あたしは、ベッドからゆっくりと、体を起こして、はぁ…とため息をついた。 「お前…大丈夫か?かなりうなされてたぞ?」 優兄が心配そうにあたしのベッドにふちに座る。 「…ああ…ちょっと悪夢を…」