アイツ限定



そして、近くにあった、喫茶店に入ってすぐさま、コーヒーとオレンジジュースを俺が注文して席に着いた。


そして、明日香は席についたとたん、口を開いた。



「マリに何したんですか?」



とてもきつい言葉だった。

俺のことを鋭い目で睨んでくる。



「何って…とくには何も…。

ってか、マリのこと追わねぇでいいの?」



「マリは、お兄さんたちと一緒に帰ったんで大丈夫ですから。

…ってか、雅人さんとマリ、付き合ってたんですよね?なんなんですか、あのブサイク女。化粧でごまかしたようなあんな女にマリが負けた?信じられないっ!」



…今の中学生って…

一瞬そんなことを思ってしまったけど、この子の言う通りだ。

ほんと何やってんだ…俺。



「ほんとだな…」



中学生前に小さくなる俺。


自分があまりにもばからしくなってきて笑えてきた。

中学生に叱られる高校生って…



「…マリの男嫌い…わかったうえで付き合ったんじゃないんですか?」



「ああ、わかってたよ。」



「じゃぁなんで今更?」



「…俺が我慢できなかったんだよ。」