「…おい、調子乗んなよ。」
そういって、村上が、相手から奪ったボールをあたしにパスもせずに敵陣に乗り込んで、あっさりとシュートを決めてしまった。
何?
あたしは用ナシってこと?
シュートを決めて、スカッとした顔をしている村上をあたしはキッと睨む。
「悔しかったら、1人でカットして、1人でシュートしてみろよ。」
そういって、ニヤッと笑ってきやがる。
そこまで言うならやってやろうじゃんか。
「やってやるよ。」
そういって、相手のスローインを待つあたし。
村上は、もう一時休戦らしく、ベンチでもう座ってやがる。
何?
あたし1人で5人相手しろってこと?
でも、やってやるよっていっちゃったわけだし……。
やるっきゃない。