___シュパッ…
綺麗な音が体育館に響いた。
どうよ。
あたしをなめすぎなんだよ。
「マジになった?」
村上がふっと笑みを浮かべてこちらに近づいてくる。
「あいつら、ムカつく。」
「じゃあ、圧勝するのみ。次から、2人で攻めるぞ。お前のマークも多分きつくなる。」
「それは楽しくなりそうじゃん。」
そういって、再びセンターサークルの周りに集まる選手たち。
バスケ部の奴らの目つきがさっきまでとは違う。
本気だ。
相手のスローインから始まる。
だけど、それを素早くカットした村上は、敵陣に突っ込む。
あたしは先回りして、パスを待つ。
それにしても、あたしのマークが1人増えた。
チャラ男に加えて、チビ。


