アイツ限定




……怖い。


そう思った。

あの、鳥肌が立つようなあの寒気のする怖さじゃない。

村上は、体育館に威嚇しているようだった。

えげつないオーラを隣から感じる。


ここは、なんて声をかけるべき?


大丈夫?

大丈夫なはずながい。


明日また来る?

先延ばしにしても意味がない。


バスケ部いくのやめる?

いや、チャンスは今しかない。



「……村上……?」



結局あたしから出た言葉はこれだけ。

だけど、村上は、はっとなってこちらを向く。

途端にいつもの村上に戻る。



「わり……。」



小さく村上はそういって、ふぅ…と小さく深呼吸をした。