アイツ限定




「…うん。あたし応援するよ。」



「ふふっ!ありがとう。」



そういって可愛らしく笑う千夏は、今まで見たどんな笑顔よりもキラキラと輝いていた。



ふと、席に座っているであろう村上の方をみると、目があって、思わず笑ってしまう。

村上も少し顔がほころんでいるように見えた。


こんなことでさえ、心がホカホカして、きゅっと締め付けられる。

そして、幸せなんだなって思う。


千夏と、席に着いたあたしは、小さい声で村上に、昨日はありがとって伝えた。

そしたら、アイツは、少しはにかむ。

あの、バスケのゲーム以来よく村上はあたしに表情を見せるようになった。

それがあたしにとってはうれしく感じられる。






こんな時がずっと続けばなって思う。

だけど、いずれは壁にぶち当たるときが来ると思う。

いや、きっとぶつかる。

そんな時、1人で登れなかったら、2人で登ればいい。

力を合わせれば、その壁を壊したり、超えられたりするかもしれない。

1人じゃダメなら2人で.

2人でダメなら3人で。

そうやって人の輪を増やしていけばいい。



あたしは今の村上とならば、どんな壁も乗り越えてゆける気がするんだ。

大丈夫。

あたしはもう1人じゃない。

隣には、村上がいるから。