「おいおい…無理すんなよ…ほら。」
そういって、目の前で屈む村上。
「ほら、おぶってやるから。」
あたしは迷った。
変なプライドがあたしを邪魔する。
ここまで、頼ってもいいのだろうか。
あたしは、こんなにも弱いのか。
「お前さ…。お前、俺が彼氏なの忘れてねぇ?」
彼氏…?
「いい彼氏もって、よかったね。今日は怖い思いしたんだろうから、甘えてもいいと思うよ。」
若い警察官が、ニコニコとほほえましそうにあたしたちを見てくる。
あたしが…甘える…。
他人に…?
「ほら早くしろよ。この体制きついんだけど。」
村上が、静かにあたしにそういう。


