「そうなんだよねぇ~……千夏と同じ中学の奴らが、ただ言ってるだけかもしれないし。
まだ決めつけるわけにはいかないよ。」
「でもさ、それが本当だったら、狙いはあたしと村上ってこと?」
「ん~…。多分そうだろうね。でも、千夏が入ってきても大丈夫そうじゃない?
村上君なんて、マリ以外興味なさそうだし。」
「……それもそうか……。」
__ガラガラ……
教室の扉があく音がした。
あたしと明日香は同時にそのドアの方向を見る。
「わ、やっべ、マジ可愛い。」
そこには、さわやか系の男子生徒の姿があった。
明日香が、目をキラキラとさせているから、きっとこいつも相当のイケメンなんだと思う。
あれ……この人どこかで見たような……。
ってか、村上以外の男……。
あたしの気分が少し悪くなる。
「ちょ…圭吾。お前、でしゃばりすぎだから。」
そういって、もう一人の奴がそいつの肩をつかんで顔を出した。
この声は……。


