「あ、マリ。体大丈夫?」
__ドキッ
あたしの心臓が、はねた。
隣で、千夏が心配そうにあたしを見てくる。
「あ……うん。大丈夫。ありがとう、心配してくれて。」
あたしはそういって、ぎこちないながらも、笑ってみる。
すると、千夏も可愛らしく笑ってくれた。
「よかったよ。そういえば、村上君……どうしたのかな?」
千夏は、あたしに構わず、話を続ける。
ここは、正直に答えるべき?答えないべき?
「ん~……。あたしを保健室に運んだあとは……知らないな……。」
あたしは、少し千夏から顔をそらして嘘をついた。
ごめん、千夏。
「そうなんだ……。」
そういって、千夏は少し悲しそうに下を向いた。
「あ、あたしちょっと用事あるから。」
そういって、あたしは、弁当を持って、その場を離れ、明日香の元へ行く。
明日香は、あの、空き教室で食べようって言って、あたしたちは移動した。


