でも、ここで「嫌」とか言えるキャラじゃない…。
仕方ないか。
…嫌な予感しかしないけど(笑)
まぁ、何かあったら全力で走ってくればいいでしょ。
「わかりましたー」
…その途端にこの人が口角を吊り上げたように見えたのは気のせいだろうか。
本当、面倒臭いなぁ。
面倒臭いことはごめん主義なのに。
でも、抗った方がもっと面倒でしょ?
なんて考えていると。
「行こう」なんて機嫌の良さが滲み出ているこの人の声で我に返ってきた。
「あ、はーい」
私は気のない返事をすると歩き始めた。