僕の名前は颯太(そうた)僕は生まれつき心臓が悪かった。その影響もあり、同じ同級生から比べる成長も遅く小柄で、激しい運動や階段を駆け上がったりするなんて事もできなかった。小学校では学校の配慮でしてもらっている特別扱いや、同じ年頃の男子女子が好きなアイドル系やPOPなどには全く興味がなく、クラッシックや民族・民謡音楽が好きだったため同じ同級生には「変わり者・特別扱い」という印象が強かった。しかし、偏見を加速させる出来事が起きてしまった。ある同級生の男の子が僕に向かって「手を洗っていない男」と言った。すかさず僕は「洗ったから。」と言い返した。僕はいつも手を洗っているのになんでそんなことを言うのかわからなかった。その口論を聞いた女子たちは「えぇ〜汚い!」と次第に引き僕に対し「キモい。死ね!」という悪口を浴びせるようになった。毎日廊下ですれ違う同級生には白い目で見られ、友達も少なくなり一人で居ることも多くなってしまった。僕は辛い6年間を一年づつ乗り越えていった。そして中学校に進級するとその学校は2つの小学校卒業者が一つになる学校だった。僕は新しい友達も作れぬまま瞬く間に小学校の噂が広まり、もう一つの学校出身の男子女子にも嫌われるようになった。毎日上履きがなくなり、教室に入れば冷たい視線が僕に突き刺さるように向けられた。毎日いじめられ僕の心はボロボロになり、次第にこう思うようになった。「一人の方が幸せかもしれないな...」毎日毎日一人で教室の窓から空を眺めていた。