君と夢見るエクスプレス


一日の会議は無事終了。
姫野さんと私、笠子主任に呼び出された。



「何があったのか、橘君から聞いたよ。それぞれに言い分はあるだろうけど、深く追及するつもりはない」



笠子主任は、橘さんから事情を聴いたらしい。何をどこまで話したのかわからないけど、お咎めなしということか。



姫野さんが席を立ち、深々と頭を下げる。



「申し訳ありませんでした。手を出してしまったことは悪かったと反省しています」
「座りなさい、手を出したことは悪いが、幸い怪我はない。これからのことを相談したいんだが……」



怪我がなかったと聞いて、ひとまず安心した。きっと体調不良というのは、退社させるための口実だったんだ。



だけど、笠子主任の相談とは?



新たに生まれた不安に、じわりと胸が締め付けられる。



「相談とは何ですか?」
「うん、橘君のことだが……、彼には今後もプロジェクトに加わってもらおうと思っている」



とりあえず、ほっとして胸が少しだけ軽くなった気分。



もしかすると、彼がメンバーから外されてしまうのではないかと思っていたから。