「理央、拗ねちゃった?」 「なっ、拗ねてねーよ!バーカ!」 「バカとは何よ!」 結局また喧嘩。 私、柊 由架と一ノ瀬理央は幼馴染。 生まれた頃からずーっと一緒で、幼稚園から高校まで同じ。 それ故冷やかしなんかも数え切れないくらいされたけれど、私は勿論全てに首を横に振ってきた。 だって、理央は幼馴染。 すごく大切だけれど、殆ど家族のような存在だから。 そんな関係になることは、100%あり得ないのだ。