今は7月。

スランプ続きだった日から2カ月が経っていた。

そして今は…球技大会真っ最中なのです!

うへへ…。ようやくわたしの活躍どころがきた。

何だかんだいって、調子が戻ってきた。


でもこの3カ月、楓とはなんも進展がない。

嬉しいような寂しいような…。
複雑な気持ち。


ピーッ! うへ?

あ、球技大会中だった。

今は男バスの応援をしている。

もちろん楓も出ている。

キャー、楓だー!!ヤバい…。

応援の時点でキャラ崩壊のわたし。
重症かも。

「楓くんすごくなぁい。」

「うんうん。今ので惚れちゃったかもぉ。」

「やっぱりぃー?あたしもぉ。」

甘ったるい声が耳に入ってきた。

チッ。楓のファンかよ。

イケメンの楓はファンが多い。

そんなこと知ってるけど…。

イライラが募ってきた。

あ、ヤバいかも…。

一緒に見ていた小町に声をかける。

「ごめん、小町。トイレ行ってくる。」

「おー、了解。」