春の風が吹く4月のここ、桜宮高校の入学式会場に、私はいた。 見慣れた顔なんて、せいぜい1人か2人。 新入生およそ200人 誰もが不安を抱えて、席に座っていた。 私、森野あかねもその1人である。 慣れない制服に包まれて、慣れない空気を吸い込んで、 私は1人そっと呟く。 「…友達、できるかな」 「…恋、できるかな」