「っ……」 先輩が出ていった後、私は先輩が触れた頭に静かに手を乗せる。 それだけの動作なのに、なぜか心臓がドキドキとうるさく騒ぎだした。 先輩に触れられたところが熱を持ったみたいに熱い。 何もしていないのにグングンと私の体温が上がるのを感じた。 …… 私は、この感覚を知っている。 「……私、立花先輩が好きだったんだ」 一筋の涙が、零れた。