新しい家についたあたしは、早速大家さんからもらった鍵で扉をあけた。
そこには、なぜか男の人の靴が...。
「えっ?な、な、なんで??」
あたしは恐る恐る部屋を進んだ。すると
「お前、何やってんの??」
「え...っ ???」
身長180はありそうな、細身の男がいた。顔はイケメンだけど..なぜ?
「あ、あなたこそ“あたしの家”で何やってるんですか??」
強気に聞き返してみた。
「このマンション、うちの親が所有者で、ココ空き部屋だったから
俺が自由に使ってる。秘密で。」
はあああああああ!?ちょっとまって、頭ん中、整理しよう。
えっと、あたしがこの家を借りました。この男は勝手にここにいる。
てことは、あたしの家だね。
「ここは、あたしが借りた家なんですけど...?」
「あっそう。 じゃあ、俺も一応ここの住人だから、2人の部屋ってことか。
これからよろしく。」
意味が分からん。ん?さっき所有者の息子てきな発言してた。
「あの―お、お名前は?」
「ん?あ-言い忘れてた。桐島亮汰16歳。」
うそ!?同い年かよ!よりによって。
ホントに息子じゃん!桐島って。
「高校は?」
少しドキドキしながら聞いてみる。
「んとね。星櫻高校 2-2 一応サッカー部」
「!????」
あたし、2-3 てことは隣のクラス!!
亮汰はあたしのことをじろじろ見てる。
「なあ、俺言ったから、お前のことも教えておけよ。
これから同居することになるんだし。」
同居...。 ここから追い出されるわけにもいかないし、
我慢するしかないのか。
「うん。 下里未遥16歳。星櫻高校2-3 帰宅部」
「ふ-ん。」
興味なさげな返事。
なんなの!?
「ねえ、未遥。 腹減った。飯作って。」
え!?もうそんな時間!? 時計を見ると7時を指していた。
あたしもおなかすいた。
「けど、冷蔵庫になんにもないしさ―..」
「じゃあ、買い物行ってきて。」
はあああ!? ちょっとイライラしてきた。
そりゃ、あたしは居候かもしんないけど..
借りてるのはあたしだもん!!
あたし何つくろう。
「ねえ、何食べたいの??」
あたしは一応リクエストを聞いてみた。
「肉じゃが。おれ肉じゃがが、世界で1番好きな食べ物。」
肉じゃが...あたしも世界1好きな食べ物。
こいつと一緒だとは...。
けど、上手に作れない。レシピもあんま覚えてないし。
「わかった。行ってくる。」
「ん―。いってら-。」、
あたしは、携帯で肉じゃがのレシピを検索。
「うわ、こんなにめんどくさいんだ。」
そんなことを思っていると、遠くから、あたしの名前をよばれた気がした。
「みはる――ッ、やっぱ俺も行くわ―!」
え゛!?まじですか!?
「なんで急に??」
「お前のこと、一応心配してやってきたんだ。感謝しろ。」
なんか俺様じゃん。
「あ―あ-はいはい。 ありがとうございます。」
「なんだその態度は。」
亮汰があたしの頬に顔を近づける。 キスされた。
「////っ、 な、なにやってんの?!」
亮汰は少し笑っていった。
「な-んだ。可愛いとこもあるじゃん。」
なんなの!?こいつ!!
「早くいくよ!」
あたしは強引に、亮汰の手を引っ張った。
