「………………。」 彼が私に訴えてる。 帰るな、と。 あぁ、なんて人なの。 言葉なしに伝わる、その事実が、途轍もなく怖い。 彼といると、自分の姿が霞んでいく。 そのうち消えてしまいそうで、怖い。 彼の前から消えなくちゃ、って思った。 外敵から身を守るためには、殻に中に閉じ込まないといけない。 そうすることで、もうひとりの自分が生まれる。