「あ、そうだ」 若葉ちゃんが何か思い出したように呟いた。 「純に手伝ってもらう?」 「純くんに?」 純とは、若葉ちゃんの彼氏の土岡 純くんのこと。 純くんは佐野くんの親友だ。 だから若葉ちゃんは純くんの名前を出したんだろう。 「そんな、いいよ。 純くんにまで迷惑かけられないし…」 「純になんか遠慮しなくていいって! 今日の昼、話に行こ?」 若葉ちゃんにそう言われ、私は躊躇いながらも頷いた。