「行くぞ、ゆめ」 和泉くんに強く手を引かれ…… 私たちは屋上を出た。 時津先生を置いてきちゃったけど… 大丈夫かな? 「…お前さあ」 「は、はいっ?」 低いトーンで名前を呼ばれ、ドキッとした。 和泉くん、怖い顔してる……………。 「…………他のやつに色目つかわれてんじゃねーよ、ばーか」 その声はとても小さい声で言われたその言葉。 「…え」 よく意味がわからなかった。 「他のやつに、い、色目…?」