恋のキューピッドくん





「――――…ん、誰もいねえな」



屋上には私たち以外誰も来ていないようだ。



「あっちで食うか」



そう言って、和泉くんが指差した場所は、屋上のど真ん中。



「あ、うん」



スタスタと自らが指差した場所へ歩いていき、ズカッと座る和泉くん。



私はなるべく離れたところに座ろうとしたけど。



「なんで離れてんだよ?もっと近くにこい」



と言われてしまい、しぶしぶ和泉くんの隣に座った。