恋のキューピッドくん




「じゃ、ノートも返してもらったし………戻ろっか」


若葉ちゃんにそう言われ、私は佐野くんに小さく別れを告げてからその場を去った。




その時、目の前が突然真っ暗になった。



「っ…………」



「ゆめ、大丈夫!?」



立ち眩みなんかはいつものことだ。



「保健室、いく?」



優しく言ってくれる若葉ちゃん。



「ううん、大丈夫。一人で行けるよ」



私は首を横に降り、一人で保健室へと向かった――――…