恋のキューピッドくん




「ど、どこ……?」



私が急いで寝癖を探していると。



「ここだよ」



佐野くんが私の髪に触れた。



「……っ」



緊張して、佐野くんの顔を直視することができない。


「髪、綺麗だね」



「あ、ありがと…」



火が出そうなくらい、顔が熱くなる。



顔だけじゃない。



全身が熱くて。



嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちが混ざった、複雑な気持ちになった。