耳を疑った。 「……うそ、キューピッド様が男だったなんて…………」 衝撃だった。 ううん、それ以上に正体が"和泉蒼"であることに驚いた。 想像と違いすぎて、頭が混乱する。 私は少しだけ後ずさった。 「お前が初めてだ、正体明かしたの」 和泉くんはまたニヤリと笑った。 「どうして、私に明かしたの……?」 他にもたくさんの女の子達がキューピッド様に手紙を出したはずだ。 それなのに、どうして私に正体を明かしたの―――?