そこに立っていたのは、 学年一のモテ男、 和泉 蒼だった。 確か隣のクラスのはずだけど、何で私の名前を知ってるの――――? 「こんなとこで何してんだ?」 低い声で聞かれ、私の肩はビクッと震えた。 すこし茶色がかった髪の毛が日の光に反射して輝いている。 髪の毛染めたんだ、と思った。 話したこともない和泉くん。 得体の知れない恐怖を感じた。 なんで、この人がここに―――?