恋のキューピッドくん




青木さんが、こちらに歩いてくる。



勝ち誇ったような笑みを浮かべて。




「前に言ったでしょ?


次調子乗ったことしたらただじゃおかないって」



「私、何もしてない…」



あんなに和泉くんを避けたんだから、調子乗ったことなんて何も…………



「放課後……教室でさあ、キスしてたね」




一瞬頭の中が真っ白になった。



「見てたの……?」



「うん。ばっちりとね。


約束破ったあんたが許せないの」