*葵side 圭との電話を切った瞬間、俺は走り出していた。 自然と、足が動いた。 助けないといけない。 町田は、この辺りで有名な不良のリーダー的存在の危ない奴だ。 中学が同じで、当時仲は良かったが……。 きっとあいつの溜まり場の倉庫の場所は変わっていないだろう。 ……あと、5分で着く。 ゆめが泣いている姿を想像すると、胸が痛くなった。 なあ、これって 好きってことなのか―――――?