「アレ、とか変な言い方しないでよ。


ただ、佐野くんはそばにいてくれただけで」



「一緒に帰った?キスした?襲われた?」



「質問がだんだんエスカレートしてるんだけど」



ハァ、と大きくため息をついてやった。



こういう話を男の子としてると、ドキドキする。



改めてそう感じた。



「好きな人は、他の誰かにとられる前につかまえとかないとな。


後で泣くことになるのはお前なんだから、
早めに行動するのみだぞ」


「わ、わかってるよ…」