あたしは結局自分のことしか考えられないけどカオルは違ったね。



ちゃんと菜摘のことも考えてる。



あれだけムカつくって言ってたのに。



なんだかカオルが大人にみえた。



『認めてもらうまでがんばるから!』



「認めないって言ってるでしょ?」



『それでも頑張る。
認めてもらうまで諦めないから!』



「…勝手にすれば!?」



たしかに菜摘のことすごく傷つけてしまったとは思う。



だけど、それでもあたしはカオルを手放したくないんだ。